不動産の価値

【先日、お話した所有者】

先日、査定依頼をいただいた所有者の方がおります。その方は以前住んでいた居宅を売却したらよいか、貸したらよいか悩んでおられました。

他にも土地を所有されていたが25年前に坪48万円で売却し、13年前にその隣接地を坪21万円で売却したそうです。

「売った値段が半分になっていたよ。」と言っておられました。

ただ、その方が土地を購入した時の価格が坪7,000円だったそうです。昭和48年頃のオイルショック前とのことでした。

【所有しているだけで資産価値が上がった時代】

結局、その方には4つの理由から売却するよりも、賃貸で貸した方が良いと判断し貸すことをすすめました。

その後、いろいろとお話をされ帰られました。

苦労はあったでしょうが、まさに不動産=資産価値上昇の時代の人だな〜と思いました。

【資産としての不動産】

以前にある不動産のオーナーと話をしました。

その方は兄弟が2人いて次男坊だったそうです。昭和50年代後半に親からの遺産相続で互いに1,000万円づつ現金を相続したそうです。

兄はその1,000万円を元手に商売をはじめたそうです。弟は同じ金額のお金で不動産を買ったそうです。

それから20年後、兄はバブル期に少しいい時代はあったそうですが、事業は倒産し、自己破産寸前のまま他界したそうです。

弟さん本人は特に派手に振る舞う時期はありませんでしたが、現在、マンション等をはじめ賃貸物件を所有し、資産換算すると2億円はあるそうです。

どちらも、勤勉な似たような性格だったらしく、そこに事業に対しての努力の違いは考えられなかったようです。

上記のどちらも長いスパンでみる不動産神話の一面がみれます。

【不動産は資産価値から利用価値に見方をかえるべきか?】

これから、不動産はどうなるかをはっきり断言できる人はいないと思います。

ただ、実際に起きていることの事実で推測してみるしかないです。

ここ数年の事実としては

  1. 生産的人口が減少し、高齢化がすすんでいる。現況ではさらなる住宅地は?
  2. 住宅地の路線価格が毎年下がっているが固定資産税は安くならない。
  3. 企業は土地・社宅・その他不動産を資産から切り離している。営業利益を上げても不動産が下がっている分、帳簿上は良くならない。
  4. 市街地に老朽化した空家が増加している。アパート・マンションの賃貸物件の空室が増加している。
  5. etc…

まだまだ、同じような要素がたくさんあって書くのがしんどくなってきました。

数十年単位の短いスパンではやはり、土地の資産価値は減少していくのでしょうか?

毎年、かかる固定資産税や都市計画税などで次第に資産全体が目減りしていくのかな〜

あの天下の三井財閥が遺産相続の時に100億の相続税の現金がなくて、結局、不動産を物納した話もあるし。

けれど、やはり、必要な土地、利用価値がある不動産は価値が下がらないと思う。価値を生じる不動産は、高い税金を払っても価値があると思いますが皆さんはいかがでしょうか?

失礼しました。・・・

      

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