空家増加の理由?

空家増加の理由か?

全国で増加している現象が宇都宮市内にある弊社の近辺でも身近に起きていました。

先日、神奈川に住んでいる幼なじみの友人が会社に遊びに来ました。

色々と昔の思い出話をしながら、今回、宇都宮の実家に帰った理由を話していきました。

彼と会うのは昨年の9月に彼の母親の葬儀で帰郷した時以来でした。彼は3年前に病気で父親を亡くしています。

昨年、彼は実家を相続しましたが、勤務先が神奈川にあり、役職についていて仕事も忙しかったので里に帰り、実家に住むことは難しいとのことで、宇都宮の実家には妹さん夫婦が住んでいたそうです。

今年に入り、妹さん夫婦もご主人の転勤で、ご主人の実家のある群馬県に引っ越すことになり、宇都宮の実家が空家になってしまったとの事でした。

今回、その空家になった実家の荷物の整理と片付けの為に2日かけて終わそうと神奈川より帰郷したとのことでした。

彼は将来、里に戻る予定はないそうです。空家になった実家をどうしようか?悩んでいました。

まず、最初に直面したのは、山のような両親の遺品だそうです。

妹さん夫婦の荷物はすでに群馬に運び終わっていたそうです。

神奈川から帰る途中の電車の中では、それぞれ片付け業者に手配すれば立会いや業者への指示等、半日もあれば事足りる作業と思っていたそうです。

ところが、遺品の一品、一品をじっくり見て捨てる物を選別しているうちに悩んでしまって作業がぜんぜん進まなくなってしまったそうです。

その品々の中には、

昔を懐かしく思い出させる写真

子供の頃に自分が作った工作

元気だった頃の母親への記憶を甦らさせる品々

などがたくさん出てきて、これを捨てることへの精神的な家族の絆の崩壊への悲しみ、育ててくれた両親への罪悪感などから、身体が捨てることへの拒絶反応を起こしてしまい、結局は片付け業者へ手配するどころか品々を最後まで捨てる為に選別することすらやめてしまったそうです。

私もすでに両親がなく、似たような経験をしています。気持ちがその時を思い出させるように理解できます。

今、全国的に空家が増え放置されている理由はこんな遺族の方々の精神的なモノが解決されないと解消しないのかもしれません。

仮に、すべて片付いて、建物の解体をして、きれいに整地されてもそこには遺族の方の何か、言葉に表せられない別の寂しさが残るのかも知れません。

さらに、古くなった家を壊して更地にすると固定資産税が6倍になります。これが空家増加に追い打ちをかけるのでしょう。

一方で、社会的な問題として、空家が増加すると

荒れ茂った雑草、樹木の管理

建物の倒壊、火災、外壁落下、不法滞在、等

懸念される問題は山積みです。

何か、解決策はないものでしょうか?

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